ここのところ自然音の収録に出かける事が多いのですが、メインで使用していたレコーダーが「帯に短し襷に長し」という感じだったと、条件的に厳しいところに持って行くには繊細な機材だったせいもあり、ということで以前から気になっていたレコーダーの導入に踏み切りました。
今日はテスト・ランがてら音を録って聞いてみましたが、音質的には自然音のハイレゾ録音ではそこそこ力を発揮してくれそうな感じです。
(これで商品としての音楽を録音することはやはり難しいと思います)
SONY PCM-D100 は贅沢を言えばもう少しユーザー・インターフェイスとPCにつなげた時のファイル管理を使いやすくして欲しいということくらいでしょうか?あと、目安にしかならないのですが、マイクのGainの表示があると色々な目安になって使いやすいと思いました。
話は逸れてしまいますが、ハイレゾ録音研究所で発表したソフトがe-onkyo musicさんの売り上げランキングのちょこちょと顔を出しています。
そんなこともあって、このトップ100の中にある様々なソフトを聞いているのですが、色々なことを考えさせられます。
先ずは音圧の競争、
CDの時代のまま音圧を目一杯あげたソフト、ダイナミックレンジを大事にしたソフト、様々です。
CDの登場以来、30年近く培われてきた制作手法がハイレゾになったからといって簡単に変わるわけではないと思いますが、エンジニアはもちろんのこと、制作サイドもこれから相手にするメディア(音楽を入れて届ける器)についてもう少しじっくりと考える必要があるのではないかと思ってしまいます。
試聴サイトでのキャッチーさという意味では音圧が上がっている方が確かに見栄えは良いのですが、それだけで良い気はしないですし、何か良い解決法はないものかと考えたりします。
ちなみにYukiko Miyazaki Sings BOSSA NOVAはピーク管理という意味ではダイナミックレンジを目一杯使っていますが、ボサノバのアルバムということもあり必要以上に音圧をあげていません。
それと、価格設定の多様さ。
ハイレゾの世界にはi-TunesやMoraという標準となるサイトが定着していないせいか、価格の設定が非常に幅広くなっています。
ひところ前までは規格が上がってファイルサイズが増えるほど、アルバムの価格も上がっていて、それもどうかな?と思っていたのですが、最近は価格破壊に近い値段でソフトを出しているレーベルもあります(笑)。
そいう意味ではCDやレコードのようにおおよその基準となる価格があるという時代も終わりのようです。
制作したソフトの需要や制作コストを見極めながら価格をせってするセンスも我々サプライヤーの課題になりそうですね。
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