機材はエンジニアにとって楽器のようなものです。
たとえばマイクロホン。
世の中をじっと見回してみると、いろいろな種類のマイクがあります。
それには理由があって、それぞれの楽器と同じくマイクに役割や個性があるのです。
もちろん、クラシックの録音において定番と言われるマイクもありますが、
基本的には
どんな場所で
どんな音楽を
どう録りたいか
ということを念頭に置いてセッションで使用されるマイクが選ばれます。
たとえば、弊社で主に使用するマイクでドイツNEUMANN社製M-50というシリーズのマイクがあります。
このマイクは製作された年代順に
M-50、tlm-50、M-150の3種類があります。
この3種類のマイクに共通して言えることは、ボールバウンダリーという特殊な構造により(目玉オヤジみたいです)和声感を綺麗に捉えてくれる点です。
それぞれ3本の用途ですが、
M-50は1960年台に製作された古いマイクですが、深みや厚みといった要素を表現するには欠かせないマイク。
M-150は2000年代になってから発表されたマイクですが、M-50の特徴を継承しながらも洗練されたモダンなサウンドが特徴。
上記2本のマイクは真空管を搭載しているため特殊なケーブルが必要で、ホールの3点吊などにセットすることが不可能です。
そこでtlm-50。
tlm-50は通常のマイクケーブルを使用できるため、コンサートの収録などでホールの3点吊にセットして使用することができます。
これらのマイクは全て音質を向上させるために内部の配線材や半導体、コンデンサーなど、必要に応じて改造を加えています。
他の会社にはないVIVIDらしいサウンドの特徴はこんなところに理由があるのかもしれません。
以上、非常にざっくりとですが弊社で使用しているマイクの一部をご紹介しました。
また時間のある時に他の機材についてもお話ししてみたいと思います。
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