雰囲気作り 〜より充実したレコーディングのために〜

レコーディングの度に”人間って五感の生き物だな”と思います。

ミュージシャンを取り巻く条件が少し変わるだけで、アウトプットされる音楽がガラガラと表情を変えます。
ポップスのスタジオでは良くあることですが、お香を焚いたり照明に凝ってみたり、
海外では歴史のあるスタジオほどお茶が美味しかったり、キッチンで作られるサンドイッチなどの食べ物がとても美味しかったりします。

レコーディングの現場では時間もタイトなことが多く、周囲の環境を整えることも2の次になりがちですが、
実は何よりも大切なことかも知れません。

ホールの下見を行うときには周りの環境も調べることが大切です。

気晴らしに散歩できるような場所があるか?
美味しい食べ物屋さんは?
買い出しに便利なスーパーはあるか?
宿泊が必要な場合、落ち着けるホテルはあるか?
また、その周りに落ち着いて夕食を取れる場所はあるか?
などなど・・・・

なんども書いていることですが、レコーディングはミュージシャンの持っている「音楽性」をメディアに詰め込む作業で、「間違いのない演奏」を記録する場ではありません。
そのためには「音楽を楽しめる環境を作る」ことは演奏以前にとても大切な作業になります。

照明を調節することもとても大切です。
集中しやすくて譜面が読みやすい明かりを決めることで、より音楽に集中しやすい状況が作れます。

また、VIVID productionsでは女性のミュージシャンのセッションのときは必ず花を用意します(笑)
楽器と機材しかない殺風景な現場も花があるだけで少し和んだ雰囲気になりますし、花の香りも気分を落ち着かせたり集中力を高めるのに効果的な様です。

これまでの経験では楽器にかじりついて細切れの演奏を休みなく録り続けるよりも、たっぷり休憩をとりながらちゅうちゅうした演奏を2、3回録るという方法の方が、結果的に良いものが出来上がる様です。

あっ!
美味しいケーキやフルーツ、お茶も大切です(笑)

 

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