スピーカーについて 〜選択の基準など〜

久しぶりに電気屋さんのハイレゾ・コーナーに行ってみました。
以前よりも規模が大きくなってハイレゾも盛り上がりつつある感じです。

その中で少し気になったのがハイレゾ対応のコンポです。
いろいろと音を聞いてみたのですが、音作りのコンセプトがCD時代と変わらないものが多いのに少しがっかりしました。
コンポで音を脚色している製品がまだまだ多い様です。

本格的にハイレゾに取り組み始めて感じることは、スタジオで聞いている音をそのままリスナーに届けられる様になった
ということです。
だとすると、再生装置による脚色はなくても良いのではないか?
とも思えてきます。

家庭での再生にスタジオで使っているスピーカーを使うのも面白いかもしれません。
ちなみに弊社で使用しているのは
Rey AudioのKM-1Vと同じくRey AudioのMM-10MusikelectroniksのRL-906Sony SMS-1P
といったスタジオ・モニターです。

スピーカーの選択基準や考え方はエンジニアによって様々ですが、僕の場合は
”スピーカーによる脚色がないこと”と”やっていることが反映される”
という点を大事にしています。

どんなスピーカーでも気持ちよく聞こえる音楽を作るためには、作っているスピーカーで気持ち良い脚色が行われていては意味がありません。ちょっと無愛想で素っ気ないスピーカーでも気持ち良いサウンドを作ることがとても大切です。

機材のつまみを0.1動かしたらその0.1が音に反映される。
自分が何をしているかわからないまま、人様の音楽を預かって作業することはできません。
僕にとってのスピーカーは音楽を楽しむためのツールというよりも、計測器の様な側面が強いかもしれません。

ただ、そのようなスピーカー達ですから再生される音はとても繊細で、音楽の様々な表情を聞き取ることができます。
特にRey Audioさんは音楽にとても厳しいスピーカーなので、きちんと作られた音楽は本当に表情豊かに鳴らしてくれます。

ズボラな僕はスピーカーに接続するパワーアンプやケーブルを選ぶのがとても面倒なので、なるべくパワード・モニターと呼ばれるパワー・アンプと一体型のスピーカーを選ぶようにしています(笑)

目次