ライブのレコーディングでは様々な制約があって使えないのですが、スタジオやホールを借り切ってのレコーディング・セッションでは真空管を搭載したマイクを使うことが多いです。
弊社で使用しているマイクは1960年代から70年代に作られたマイクが多いので、部品の調達にも苦労しますが、現在市販されているマイクたちよりもナチュラルで音楽的なサウンドを持っています。
あまり知られてはいませんが、包丁によって料理の味が変わったり、レンズの選び方によって写真の仕上がりが違うようにマイクロホンも録音においてはとても大切なツールなのです。
上の写真には2種類のマイクの「カプセル」と呼ばれる音を受け止める振動板が写っています。
ボール状の”目玉おやじ”の様なカプセルは1970年代に500本だけが製造されたという珍しいもので、Deccaという老舗のレーベルやハリウッドの映画音楽の録音では今でも現役で使用されている貴重なマイクです。
これらのマイクはパーツの調達が年々難しくなり、コストも割高になってくることから手放してしまう会社も増えてきています。
来年、5Gから普及するとこれまでの様な「圧縮の技術」の必要性が薄れ、豊富な情報量で高音質、高画質が手軽に楽しめる時代になります。
そういう時こそこれらのマイクがまた、脚光をあびるんだろうな・・・
と思います。
真空管のマイク
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