芳醇な音楽

「おかあさんといっしょ」
という番組の音楽を5年間録音していた。
じゃじゃ丸、ピッコロ、ポロリの最後の年からみど、ふぁど、れっしー、そらお
の4年間。

毎週月曜日はスタジオに

ドラム
ベース
ギター
ピアノ
クラシックパーカッション
フルート
トランペット
トロンボーン
サックス
1stバイオリン
2ndバイオリン
ビオラ
チェロ

それに作曲の先生

総勢14人のミュージシャンが集まって、全部の楽器に合計30本近いマイクを立ててそれを一発でミックスして録音する。

機材のセットが終わったらその日収録する楽曲のスコアをチェックして、
ミュージシャンが集まったら楽器の音を一つづつチェックする。
そのチェックが終わったら

一曲通して譜面とミックスのバランスのチェック。
OKだったら本番の録音。

本番がOKだったら次の曲・・・

その繰り返し・・・

で一週間分の音楽(10曲位かな?)を収録する。

とってもスリリングな仕事だったけど、スタジオのみんなが音楽に集中しているのでいつも生き生きした音楽が録れていた。
今思えば芳醇で、贅沢な音楽だった。
こんな音を聞いて育った子供たちは(自分も含めて)幸せだったんだろうなと思う。

作家陣も豪華で
越部信義先生、福田和禾子先生、乾裕樹先生
スコアを見て、音楽を聴いて、話をして・・・・
色々なことを教えていただいた5年間だった。

昨年越部先生が天に召されて、三人とも雲の上の人になってしまったのが残念でならないが・・・

こんな豪華な編成の子供の歌を、
聴覚という面では可能性を無限大に持っている子供たちに向けてハイレゾで配信したら、
どんなに素敵なことが起こるだろう?
と妄想する今日この頃。

写真はNHKを辞めて以来、10年ぶりにCR-506スタジオでの仕事をしたときのものですが・・・

20150426

 

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