メンテナンスに出していたマイクが戻ってきた。
作業をお願いしていたKさんが先月亡くなられて、彼の最後の仕事になってしまった。
写真の下の方にあるのは真空管。
壊れてしまって代替えの部品と交換したのに、きちんと除湿剤を入れたパックに入って戻ってきた。
Kさんらしいです(笑)。
このマイクも1960年代製造のもので、真空管やトランスといった現代のマイクには使われなくなってきた部品が使ってある。
この頃の機材は人の耳が特性を確かめるためのツールの一つだったせいか、なんとも言えない音楽的なサウンドを持っている。
そして不安定なパーツを使っている分人の手がかかる機材でもあり、それがゆえにというか、暖かい音がする。
それが時代を経ても一線で使われ続ける理由なのだろうか?
このようなマイクはとてもデリケートな機材なのでメンテナンスする人によっても色々なものが変化する。
願わくばKさんに天国から戻ってきてほしいけれどそれは叶わぬこと。
これからのメンテナンス、さてさてどうしたものやら・・・・