パリで待つAlexisの元にマスタリングのテスト番が届いた。
今回はかなり悩んだマスタリングだった。
AlexisのCDは日本歌曲集なのだが、話を受けた時からひと味違う物にしようと思っていたせいなのかも知れない。
依頼を頂いて数枚の同じようなCDをチェックしてみたのだが、どれも面白くない。
なぜだか良く判らないのだが、何処かで聴いた事のある歌が何処かでこっそりとなっている様なサウンドがあまりにも多いのだ。これでは聞く方もしらけてしまうので、今回は弾き手の方にグッと引き込むとにしてみようと思った。
具体的には、今回は下見の時に聞いたAlexisiの伸び伸びとした歌い方の魅力が前面にでる作りにしたいと思ったのが一つ。
そして、ピアノとのアンサンブルという面白さも存分に楽しめる様にしたいと思った事が二つ目だった。
収録の段階で、演奏とホールの良さも相まって、ほぼ全員納得行く作りだっが、持ち帰って聞いてみるとアンサンブルという部分でスマートさに欠ける録音だったことに気づいた。
そこで、それの部分の修正を第一義としてマスタリングに取り組んだのだった。
Alexisからは
音の効果を例えるならば、「つぼみの花が開いた感じ」と
と言葉を頂いた。
なるほど・・・・ありがたい・・・・
後はこの方向性で最終の編集が終われば音の作業は終了だ。
もうじきゴールが見えてきそうだ。
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